だれもが平等にやりがいを持って働ける環境づくり
株式会社セールスフォース・ジャパン
だれもがやりがいを持って働くことができて,自分の力を最大限に出して活躍できる。
そんな環境をつくり,仕事を通してより良い社会をつくることに取り組んでいる会社の一つが,株式会社セールスフォース・ジャパンです。
セールスフォース・ジャパンは,商品やサービスを購入した人の情報をインターネットを通じてクラウド上で管理するシステムを提供することで,企業がテクノロジーの活用を通してより良い商品やサービスを提供できるように支援する会社です。
セールスフォース・ジャパンの伊藤孝さんに「だれもがやりがいを持って働くこと」について教えてもらいました。
一人ひとりに合わせた環境と制度づくり
セールスフォース・ジャパンは,さまざまな企業が,最先端のテクノロジーを使ってより良い商品やサービスをつくることを支援し,より良い社会の実現に取り組む会社です。
わたしたちは,社員全員を家族のように大切な存在だと考えています。ですから,一人ひとりが自分らしく経験を重ねて成長し,意欲を持って働き続けてもらいたいと考えています。
そして,仕事の時間,家族との時間,趣味やボランティアなど自分のための時間のバランスを取りながら,生き生きと働き,最大限の力を発揮してもらいたいと考えています。(伊藤さん)
だれもが意欲を持って生き生きと働き続ける,そのためには働き方を選ぶことができると便利です。
たとえば,インターネットを活用して,オンラインでテレビ会議ができるシステムもその一つ。
オンラインで,安全に会社の仲間とつながる環境があれば,子育てや介護などの事情で家にいながら働いたり,会社のある都市部から離れたところから働いたりすることもできます。
オンラインでつながる環境があれば,柔軟に働くことができますよね。(伊藤さん)
このほかにも,オンラインでいつでも意見交換ができるメッセージングツールもあるので,上司や同僚,そのほか職場の仲間といつでもコミュニケーションを取ることができます。
また,必要な知識をいつでも学ぶことができるオンラインの学習環境は,自分自身のステップアップやほかの分野に挑戦したいという意欲があれば,いつでも利用することができます。
そして,子育てをしながら働く人のための支援制度や就業時間内にボランティア活動に取り組める制度などもあり,仕事とそれ以外の時間のバランスを取りながら働くことができる環境や制度づくりに取り組んでいます。
これらの環境と制度は,チームでの合意のもと利用することができます。
お互いの立場や考えを尊重し合う文化をつくる
セールスフォース・ジャパンでは,さまざまな意見や考え方を尊重して認め合うことができる,社内の風土や文化をつくるために,勉強会や意見交流会を行っています。
わたしたちは一人ひとり,生まれ育った国や地域,育った環境,性別,家族構成,大切にしていることも違います。働くときには,こうした,さまざまな事情や背景を持った人たちと協力し,力を合わせていかなければなりません。
ですから,それぞれの違いや,生活,文化を知り,さまざまなやり方で活躍できる働き方を実現するにはどうしたらいいのか,社員全員で学び,考えるようにしています。(伊藤さん)
話すのが上手な人,絵を描くのが得意な人,スポーツが得意な人,友だちのサポートが好きな人。 だれでも一人ひとりに得意なことや好きなことがあります。それぞれの個性や違いを認めて尊重し,助け合っていくことは,学校の生活でも社会で働くことでも同じです。
一人ひとりの立場や考え方の違い(多様性)を認め合い,お互いに尊重し合って活躍できること,それがセールスフォース・ジャパンの目指す「働きがい」であると言えそうです。
やりがいを持って自分らしく働くということ
セールスフォース・ジャパンではさまざまな人が自分らしいやり方で活躍をしています。どのような働き方をしているのでしょうか?
仕事を変えず地方で働く
和歌山県白浜町のオフィスで働く吉野隆生さん
わたしは2015年に東京から和歌山県白浜町に,家族で移り住み,セールスフォース・ジャパンのオフィスを立ち上げました。白浜オフィスは空港やビーチも近く,自宅からは車で4分と,とても環境に恵まれた場所にあります。
インターネットやパソコンでいつでも東京とつながっているので,白浜町のオフィスにいながら,これまでとほとんど変わらない内容の仕事をしています。
白浜町に移り住んで働こうと決めたのは,仕事とそれ以外の時間のバランスを整えた生活を送りたいと思ったからです。白浜町では,東京にいたときよりも家族や仕事の仲間,そして地域の人たちと交流する時間が増えて,心の余裕もでき,仕事にも集中して取り組むことができて,毎日がとても充実しています。
また,最近では,仕事で身に着けたプログラミングの知識を生かして,地域の子どもたちにプログラミングやICT教育の授業なども行っています。
地域に暮らし,地域の人たちとさまざまな課題に取り組むことで,自分が活躍できる場が仕事以外にも広がり,人生がより豊かになったと実感しています。(吉野さん)
子育ても仕事も大切に
2人の子どもを育てながら働く遠藤理恵さん
わたしは,夫と協力して,2人の子どもを育てながら働いています。日本では,子育てと仕事の両立に悩む女性が多いですが,「働く親を支援する制度」を活用することで,満足した働き方ができています。
たとえば,子どもが病気になったときに休める制度などは,子育てをする親としてはとても助かる制度です。
また,インターネットを使ったテレビ会議などの環境があるので,家でも仕事ができます。
家で仕事をすることができれば,通勤時間が減り,その分,子どもと過ごす時間が増え,気持ちにも余裕が生まれて,仕事にも育児にも良い結果が生まれています。
会社には働くお父さんやお母さんたちが集まるコミュニティ・サークルがあり,仕事との両立や子育ての悩みを相談したり,はげまし合えたりするのも,心強いですね。
そして,最近,東京から長野県の軽井沢町に移住しました。自然豊かな場所で子育てをしながら,これまでと同じように働いていきたいと思っています。(遠藤さん)
さまざまな働き方で活躍をしているセールスフォース・ジャパンのみなさん
視覚障がいを持ちながら,ウェルビーイングスペシャリストとして働く 佐藤むつみさん
盲導犬と一緒に出勤し,社内にあるマッサージルームで社員に指圧や鍼などをしています。「障がいを理解することは,隣の席の人を理解すること」という考え方に勇気づけられ,多様性と平等を感じながらやりがいを持って働いています。
プロアイスホッケー選手と仕事を両立 濱島尚人さん
シーズン中は勤務時間を自由に調整できる制度と在宅勤務を活用し,仕事とアイスホッケーを両立。2つの仕事の経験を生かし合うことで,より自分が成長できています。
元プロ野球選手のセカンドキャリア(引退後の仕事)として活躍 松下一郎さん
横浜DeNAベイスターズの選手を引退後,セールスフォースに入社し,営業を担当。社内のいろいろなメンバーと協力して仕事をすることで,プロ選手引退後も充実した働き方ができています。
さまざまな仲間と協力してより良い社会を実現する
セールスフォース・ジャパンが,従業員のことを考えた環境づくりに取り組んでいるのはなぜでしょうか?
自分の意見や考えが周りに認められ,尊重されながら安心して働くことができる。そんな環境であれば,仕事にも集中して取り組むことができて良いパフォーマンスを発揮できますよね。 そして,一人ひとりが最大限に力を発揮することができれば,会社の成長にもつながっていきます。
わたしたちは「仕事を通してより良い社会をつくること」を目指しています。
どのような仕事でも必ずだれかの役に立っていて,社会をより良くすることにつながっています。
ですから,一人ひとりが,活躍する社会が実現できれば,社会はより良い方向に向かっていくと信じています。
一人ひとりの違いを認め合って,協力し合うこと。そしてだれかのために行動することは,きっとみなさんの人生を輝かせてくれます。
さまざまな考え方を持った仲間を見つけ,多くのことにチャレンジし,経験を積んでください。そして,失敗を怖れずに,人生を豊かにする生き方に挑戦してほしいですね。(伊藤さん)
原稿作成:株式会社 日経BP