電気を使えない人は6.8億人も
電気やガスなどわたしたちの生活に欠かせないエネルギー。しかし、世界ではいまだに約6.8億人が電気を利用できずにいます※1。
電気が使えない地域では、薪や炭を燃やして、料理をしています。その数は約23億人。煙で汚れた空気で健康をそこなうことにもなります。また、貧しい人々は、夜でも明かりを使うことができず、仕事や勉強ができません。途上国では、外灯の灯りで勉強をする子どももいます。
電気やガスなどわたしたちの生活に欠かせないエネルギー。しかし、世界ではいまだに約6.8億人が電気を利用できずにいます※1。
電気が使えない地域では、薪や炭を燃やして、料理をしています。その数は約23億人。煙で汚れた空気で健康をそこなうことにもなります。また、貧しい人々は、夜でも明かりを使うことができず、仕事や勉強ができません。途上国では、外灯の灯りで勉強をする子どももいます。
18世紀の産業革命以降、人口増加や産業の発展でエネルギーの消費は急速に増えてきました。今後もアジアやアフリカの経済の成長に合わせて、エネルギー消費がますます増えると考えられています。
現在のエネルギーは、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料を元にしたエネルギーが中心です。しかし、化石燃料は、エネルギーを作り出すときに二酸化炭素が発生し、それが地球温暖化の原因の一つになっていることを忘れてはいけません。このまま化石エネルギーの消費量が増え続けると、地球温暖化や気候変動がますます深刻になるといわれています。
そこで未来のエネルギーとして、世界が力を入れているのが再生可能エネルギーです。世界の最終消費エネルギーの約19.1%が再生可能エネルギーで、先進国を中心に積極的に導入されています。
再生可能エネルギー...太陽光、水力、風力、バイオマス、地熱などの自然の力から生み出すエネルギー。使用しても資源を再生することが可能なので、石油などの化石燃料のように資源がなくなる心配がない。また、二酸化炭素を出すこともなく、環境にもやさしい安全でクリーンなエネルギー。
これからのエネルギーとして、各国が積極的に導入を進めている再生可能エネルギー。再生可能エネルギーの各国事情を調べることで、未来のエネルギーについて考えてみることも、わたしたちにできることの一つです。
再生可能エネルギーの発電量が多いのは、中国とアメリカで、この2つの国は突出して発電量が多くなっています。また、発電量に占める再生可能エネルギーの割合(一人当たり)が高いのは、デンマークやドイツなどヨーロッパの国々。特に風力発電の盛んなデンマークでは、自分の国の発電量の約半分が風力発電です。ほかの国の再生エネルギーの導入を調べることで、これからのわたしたちのエネルギーのあり方のヒントが見つかるかもしれません。
日本のエネルギーの問題について調べてみるのも良いでしょう。エネルギー資源の大半を海外からの輸入に頼っている日本。日本は世界第5位のエネルギー消費国でありながら、エネルギー自給率はわずか13.3%※2。これは先進国の中でも極めて低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている状況です。
日頃から節電を心がけ、エネルギーを上手に使う工夫をすることも、わたしたちにできることの一つです。
原稿作成:日経BP/東京書籍
協力:一般社団法人SDGs市民ネットワーク