社会の中心となる都市の暮らし
大勢の人が住み、たくさんの住居、商業施設、会社や公共施設が集まる都市。経済や文化の中心であり、学校、交通や金融などの生活に欠かせない、さまざまな基盤がそろっています。
現在、都市に暮らす人は、世界の人口の半分以上の55%ですが、今後、ますます都市に住む人が増えると考えられています。2050年には68%、世界の人口の3分の2が都市に住むと予想されています※1。それだけ大勢の人が快適に暮らせるよう、「住み続けられるまちづくり」を目指すことが大切です。
大勢の人が住み、たくさんの住居、商業施設、会社や公共施設が集まる都市。経済や文化の中心であり、学校、交通や金融などの生活に欠かせない、さまざまな基盤がそろっています。
現在、都市に暮らす人は、世界の人口の半分以上の55%ですが、今後、ますます都市に住む人が増えると考えられています。2050年には68%、世界の人口の3分の2が都市に住むと予想されています※1。それだけ大勢の人が快適に暮らせるよう、「住み続けられるまちづくり」を目指すことが大切です。
便利で快適な都市の暮らし。一方で、人口が集中することで、たくさんの問題も起きています。
住宅が不足して住居費が高くなる、建物が古くなって危険が増す、車の排気ガスで空気が汚れる、交通渋滞や交通事故が増える。大量のごみをどうするかという問題もあります。また、多くの大都市には、貧しい人たちが暮らす「スラム」があり、犯罪が生まれる原因の一つとなっています。
多くの人や建物が集まるだけに、自然災害にも強いまちづくりも必要です。災害があっても、被害を小さくおさえて早く復旧できる。それがこれから求められる都市の条件です。
このように、都市にたくさんの人が集まると、問題も起きてしまいます。そこですべての人が安心・安全に生活できる、計画的なまちづくりが大切になってきます。
「SDGs」をテーマに、持続可能なまちづくりに取り組む自治体があります。
富山県富山市が取り組むのは「コンパクトシティ」です。日本の多くの地方都市では、人口が減り高齢化が進んでいることが深刻な問題となっています。まちの重要な機能を中心部に集め、路面電車やバスなどの公共交通を充実させることで、車の運転が難しい高齢者も簡単に移動ができるようになります。人の行き来が増えることで、活気にあふれたまちづくりが実現できます。
北海道下川町では、豊かな森林を活用したまちづくりをしています。地元の豊かな森林資源を生かした産業を生み出し、森林というバイオマスエネルギーでまちが使う熱エネルギーをまかなう。住む人の半分以上が65歳以上の限界集落では、高齢者が集まって暮らす長屋風の住居をつくる。そんな持続可能な新しいまちづくりに挑戦しています。
2023年現在、全182都市が「SDGs未来都市」※2として、日本政府に選定され、SDGsの理念に沿って、新たな価値の創造に取り組んでいます。
住みやすい都市とは、どんなまちでしょうか? 安全性、医療の充実、文化・環境、教育、インフラ、自然環境など、住みやすさの基準はいろいろあります。 イギリスの「MONOCLE(モノクル)」誌が発表した「世界で最も住みやすい都市ベスト25」2022年版では、東京が6位に。20位に京都、22位に福岡が選ばれています。こういったまちの魅力はどこにあるのか考えてみると、これからもずっと住み続けたいまちのヒントが見つかるかもしれません。
自分の住んでいるまちについても、その魅力やどうなったらもっと住みやすいか、ぜひ考えてみましょう。
原稿作成:日経BP/東京書籍
協力:一般社団法人SDGs市民ネットワーク