- 持続可能な方法で生産し,責任をもって消費する
- EduTown SDGs
- 17の目標
- 12.つくる責任とつかう責任
地球がひとつでは足りない!
世界ではたくさんの資源やエネルギーを使って多くのものを生産しています。それをわたしたちが大量に消費して暮らしているのです。このような大量生産・大量消費の暮らしは,地球にとても大きな負担をかけています。
今の地球1個分が作り出してくれる資源やエネルギーに対して,わたしたちは1.5個分のものを消費しています。魚を獲りすぎたり,森を切りすぎたりして,未来の資源やエネルギーを食いつぶしているのです。このペースが続くと,2030年には地球が2つ必要になるといわれています。
豊かな地球の資源には限りがあります。わたしたちは,ずっと続けられるような生産や消費をしていくことで,美しい地球を未来につなぐ責任があります。
読み解くヒント
まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」
大量生産・大量消費を代表するのが食べものです。日本では,賞味期限切れや食べ残しなど,まだ食べられるのに捨てられる大量の「食品ロス」が問題になっています。
キーワード
食品ロス…まだ食べられるのに捨てられる食べもの。食べ残し,賞味期限切れで捨てられる食品なども食品ロス
家庭から食品ロスが出る理由は,①買いすぎや保存方法が悪くて,直接捨てられる,②つくりすぎや好き嫌いによる食べ残し,③野菜の皮を厚くむきすぎたり,大根の葉っぱを捨てるなど,調理をするときに食べられる部分まですててしまうなど,過剰に取り除くことの3つに分けられます。
日本の食品ロスは年間約621万t。※1日本の国民全員が毎日おにぎり2つ分の食べものを捨てている計算です。これは,世界中から飢えに苦しむ国や地域に援助している食べものの2倍の量。飢えて命の危険にさらされる人たちがいる一方で,その人たちが必要とする以上の食べものが,日本では捨てられているのです。
※1 出典:環境省「食品ロスを含む食品廃棄物等の利用状況等」
商品を選ぶことで消費者としての責任を
買い物をしていると,いろいろなラベルに気がつきます。 その中には,地球環境や社会的な影響を抑えた商品につけられた,エコラベルなどのさまざまな認証ラベルがあります。 つくり手である企業が責任をもって商品をつくり,それが消費者にわかるようにラベルをつける。わたしたち消費者は買い物をするときに,その商品をえらぶことで,持続可能な社会に役立つことができます。 それぞれのラベルの意味を知ることは,その商品がどんなふうに自分の手元に届いたか。それがどうして持続可能な社会に役立つのかを理解するきっかけになるでしょう。
わたしたちにできること
2020年に開催される,東京オリンピック・パラリンピック。選手に渡すメダルを携帯電話やパソコン,デジタルカメラなどからのリサイクル金属でつくるプロジェクトがスタートしています。
その名も「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」。
https://tokyo2020.org/jp/games/medals/project/
オリンピック・パラリンピックに使う,金・銀・銅あわせて約5,000個のメダルリサイクルでつくるというもので,国民全員が気軽に参加できるプロジェクトです。
自分たちが買ったものをリサイクルに回して,オリンピック・パラリンピックのメダルにする。そんなワクワクするプロジェクトに参加してみるのも,地球の未来を考える消費者のアクションです。
原稿作成:日経BP社/東京書籍
協力:一般社団法人SDGs市民ネットワーク