わたしたちが創る未来

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

SDGsの目標:10不平等を減へらす

10.不平等を減らす
  • 国と国の不平等を減へらす
  • 同じ国の中にある不平等を減へらす

いろいろな不平等

世界には,いろいろな不平等があります。
先進国と開発途と上じよう国こく,開発途と上じよう国こくと後発開発途と上じよう国こく(開発途と上じよう国こくの中でも特に開発が遅おくれた国),同じ国や地ち域いきの中でも豊ゆたかな人と貧まずしい人,男だん性せいと女じよ性せい,健けん常じよう者しやと障しようがいを抱かかえた人,人種,民族,宗しゆう教きよう…。

これらの違ちがいがもたらす不平等を減へらすことは,世界の幸せのためにはとても大切です。それが貧ひん困こんや飢うえ,争いごとをなくすことにも役立ちます。


読よみ解とくヒント

ほんの一部のお金持ちに集中する世界の富とみ

世界の人口は約76億人。そのうちの世界でもっともお金持ちの8人は,貧まずしい人たち36億人分と同じ資し産さんを持っています。つまり,たった8人のお金持ちが世界の人口の半分の富とみを持っているのです。※1

ほんのひと握にぎりのエリートやお金持ちに世界の富とみが集中することで,お金持ちはよりお金持ちに,貧まずしい人はより貧まずしくなる。そんな貧ひん富ぷの格かく差さが広がっています。

このような極きよく端たんな富とみの格かく差さを減へらして,富とみの再さい分ぶん配ぱいの仕組みをつくること。そして,貧まずしい人たちが収しゆう入にゆうを増ふやしていける支し援えんが必要です。

※1 出典:国こく際さい非ひ政せい府ふ組そ織しき(NGO)オックスファム 2017報ほう告こく書しよ 「99%のための経けい済ざい(An Economy for the 99%)」

※イラスト出典:国こく際さい非ひ政せい府ふ組そ織しき(NGO)オックスファム 2017報ほう告こく書しよ「99%のための経けい済ざい(An Economy for the 99%)」より作成

国を超こえて考える移い民みんの問題

不平等の問題のひとつに,移い民みん問題があります。移い民みんとは,自分が住む国からほかの国へさまざまな目的で移うつり住すむ人たちです。

移い民みんの受け入れが,国や地ち域いきによっては,なぜ問題になるのでしょうか。
ひとつには不ふ況きようで仕事が減へったときに,移い民みんと仕事の取り合いになってしまう可か能のう性せいがあると,昔から住んでいる人が考えてしまうこと。移い民みんのほうが安い賃ちん金ぎんで働くことが多いために,自分たちの仕事を奪うばっていると感じる人がいるのです。また,移い民みんが定住することで,人口にしめる移い民みんの割わり合あいも増ふえていきます。移い民みん政せい策さくを進めてきたドイツでは,5歳さい未満の約3人に1人が移い民みんというデータもあります。※2「自分の周りが異ことなる文化や宗しゆう教きよう,慣かん習しゆうを持つ人になる」ことをいやがって,移い民みんへのいやがらせをする人や団だん体たいも少なくありません。

ひとつの国の中で,もともと住んでいた人たちと移い民みんの間に,いつのまにか感かん情じよう的てきな対立が生まれ,さまざまな問題を引き起こしています。さらにその子どもや孫の2世や3世も,移い民みんの子孫として差別や不平等な扱あつかいを受けがちです。

世界中を人々が自由に行き来する時代だからこそ,さまざまな人々が共に働き,一いつ緒しよに暮くらしていける世界を考えるべきでしょう。

※2 出典:労働政せい策さく研究・研けん修しゆう機き構こう「主要国の外国人労働者受入れ動向:ドイツ」(孫引き、元データはドイツ語)


わたしたちにできること

さまざまな不平等や差別はどうして起きるのでしょうか? 考えてみると肌はだや髪かみの色などの見た目,言葉,慣かん習しゅう,宗しゆう教きよう,人種,生活習しゆう慣かんの違ちがいはたくさんあります。

違ちがいは国と国,人種や言葉,文化だけではありません。男女の性せい別べつ,健康な人と病気や障しようがいを抱かかえている人,年ねん齢れいの違ちがいなど,お互たがいが違ちがうことはたくさんあります。どちらかが優すぐれているわけではなく,違ちがいがあるからこそ学び合い,発見することができるのです。

不平等を減へらすには,みんなが違ちがっていることを知り,違ちがいがあるのが当然だと理り解かいすること。お互たがいの違ちがいを認みとめ,相手を大事にする気持ちが,何よりも大切になってきます。


原稿作成:日経BP社/東京書籍
協力:一般社団法人SDGs市民ネットワーク